知って納得♪薬膳料理と陰陽五行のお話

暦・東洋思想・ゆる薬膳

こんにちは
満ちたりすと♡Chiokoです。

前回の記事で薬膳の基本的な考え方についてご紹介しましたが、今日はもう少し詳しく、食物の性質などについてもお話してみたいと思います。

知れば知るほど、納得できて、実践したくなるお話ですよ(*^^)v

薬膳と陰陽論について

このマークどこかで見たことがあるかと思いますが、これは、すべてのものは陰と陽という要素を持って存在し、バランスを取りながら変化しているという「陰陽論」を表している図です。

白は陽、黒は陰を表し、陰と陽ははっきりと分けられるものではなく、陽が極まれば陰に、陰が極まれば陽に転じる。またそれぞれ陽の中にも陰が、陰の中にも陽が存在するということを表しています。

例を表にまとめてみますね。

温熱六腑興奮機能
寒涼五臓血水抑制物質

人間に当てはめれば、陰と陽のバランスが取れていれば健康だと考えられます。

食物の性質と作用について

食物は、陽に属する温・熱性のものと陰に属する寒・涼性のもの、どちらでもない平性のものの五性に分けられます。

【温・熱性】体を温める、栄養の吸収を高める、気の巡り、血液循環を良くする。主に寒い季節、寒い地方で採れる食物に見られる。

【寒・涼性】体を冷やす、熱を冷ます、炎症を抑える、毒性を除去する。主に暑い季節、暑い地方で採れる食物に見られる。

【平性】温熱性にも寒涼性にも属さないもの。全食物の約70%を占める。

代表的な食性の例

   温熱性食物   寒涼性食物
穀類もち米、インディカ米、米麹
いんげんまめ
小麦、大麦、蕎麦、ハト麦、稗
緑豆
果物桃、杏、さくらんぼ、ライチ、なつめ
金柑
柿、バナナ、梨、すいか、メロン、苺
野菜紫蘇、生姜、ネギ、玉ねぎ、小松菜、南瓜
かぶ、にんにく
茄子、大根、キュウリ、セロリ、トマト、にがうり、金針菜
鶏肉、羊肉、牛スジ、鶏レバー、豚レバー、鹿肉、鯨肉合鴨、牛タン、馬肉、アヒル肉、うさぎ肉
魚介エビ、まぐろ、アジ、ぶり、鮭、片口イワシカニ、うに、昆布、海苔、はまぐり、しじみ、ハモ
調味料黒砂糖、酢、醸造酒、みそ、みりん、唐辛子、なたね油食塩、しょうゆ、バター、ごま油、オイスターソース

薬膳と五行論について

あらゆるものは木・火・土・金・水という五つの要素で出来ているというのが五行説でした。それぞれがアクセルとブレーキの関係性を持って巡っています。

それを薬膳に当てはめると下記のようになります。

gogyouriron=yakuzen

【木の特徴】
枝や幹が上や外に向かって伸びていく。成長・発展・しなやかさ。季節は「春」
「肝」は、肝臓機能、情緒や自律神経に関連し、気を全身に巡らせ、血を貯蔵し、供給を調整する働きがあります。肝の不調は目の疲れや乾燥、視力の低下につながります。肝の状態は爪にあらわれると考えられています。

【火の特性】光り輝く炎は上に向かう。温熱、上昇、明るいもの。季節は「夏」
「心」は、循環器系の中心で、体温調節や精神活動に関連しています。心が不調だと、不安感や不眠などの症状があらわれます。心の状態は舌にあらわれると考えられています。

【土の特性】穀物の種まき、植え付けと収穫。生成、受納。季節は「長夏」(梅雨・土用)
「脾」は、消化器系。栄養代謝や気血津液の生成と調整に関連しています。脾が不調だと消化不良や食欲不振、下痢などが起こります。アザができやすくなったり、鼻血が出やすくなったり、口元に吹き出物があらわれたら、脾が弱まっているサインだと考えられています。

【金の特性】金属を溶かすと様々な形に変化する。変革、清潔、粛降、収斂。季節は「秋」
「肺」は、皮膚機能を含む呼吸器系。気の生成と調整に関連しています。肺の不調は、咳、喉、呼吸器、鼻、嗅覚に異常をきたします。肺の不調は、皮膚や産毛にあらわれると考えられています。

【水の特性】浸潤しつつ、流れ下る。向下、寒涼、滋潤。季節は「冬」
「腎」は、腎臓機能、水液代謝や生長・発育・生殖に関連しています。腎の不調は、骨粗しょう症や白髪などの老化現象、耳鳴り、排尿トラブルや流産などの原因になると考えられています。代謝が低下する冬は、水の代謝を促す腎の働きが重要です。

薬膳と東洋思想の関係まとめ

いかがですか?
季節ごとの身体の変化など、ものすごく腑に落ちると思いませんか?

そしてそれを養生する食べ物が、その季節の旬のものというのがまた驚きですよね(‘ω’) 自然の摂理って理に適っていてスゴイ!

現代の生活は、比較的1年中いろいろな産地の、どんな野菜や果物も手に入ります。でもそれだと前回お話しした「その季節にその土地で採れたものを食べるのが健康に良い」という考え方に合いませんね。

また、冷暖房のおかげでファッションなどもあまり季節感が感じられなくなっているような…。せっかく四季がある日本に居ながら、便利な分、身体が鈍感になってしまっている気もします。

陰陽のバランスや季節の移り変わりに沿って、自分で自分の身体と心をケアできる生活を心がけてみませんか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました^^

タイトルとURLをコピーしました